ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

自作因果律:それぞれの意志、それぞれの命


無機的な存在と
生気に満ちた存在がある


前者には動きがなく
後者には動きがあるというのが
一般的な感覚で
植物の種には
あまり生気を感じられない


かたい植物の種は
石ころのようだ


そんなかたい種から
やわらかい新芽や
やわらかい根が生えてくるから
生命は不思議の塊だ


種には
「こうなろう」とする意志が詰まっている
と表現することもできるだろう


この意味で
遺伝子は
「こうしよう」という意志の塊だ


致死的遺伝子というのがある


その遺伝子を持つ個体は
発生や成長の途上で死んでしまう


「こうしよう」という意思に欠缺が生じたため
生きるという実践がかなわず
発生の途上で死んでしまうのだ


私の意志とは無関係に
私の心臓には心臓の意志があり
鼓動を繰り返している


心臓には心臓の因果律があり
心室は心室のタイミングで
心房は心房のタイミングで
それぞれを構成する細胞が収縮と弛緩を繰り返す


心電図で観察される電気の波形は
このタイミングを調整している


この電気刺激と細胞収縮の因果関係は
心臓が「こうしよう」と決めている意志であり
自作の因果律だ


私の胸の奥
外界から隔離された理想的な空間で
心臓が心臓の因果律を実践している


心臓は
このように生気に満ちた存在だ


「こうしよう」という意志は
私の意識の中にばかりあるのではない


私の意識の意志は
大きな意志の流れの支流に過ぎないだろう


植物の種から
根が伸び
茎が伸び
葉が開き
花が咲く


根には根の意志があり
茎には茎の意志があり
葉に葉の意志があり
花に花の意志がある様に
私の心臓には
心臓の意志があり
私の意識にも
意識の意志があるのだろう


意志が因果律を創造している


このような創造されたおとぎ話のような意志が
一斉に連帯しながら実践され
生命が存在している


だからなのだろう
奇跡的な生気が
生命の世界に満ちている

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