ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

内部と外部:内部が課す義務


「狭き門より入れ」という状況を
コンピュータのプログラムは形成している


プログラムを走らせるために入力する数字あるいは文字は
プログラムにより管理されている


入力されるべきものが入力されないと
たとえば
「これは適切な入力ではありません」というようなメッセージを
コンピュータは事務的に返してくる


内部に侵入するには
それ相応の入力が必要であり
義務となっている


内部は
それぞれの義務に満ちていている


義務を果たせば果たすほどに
その内部に深くかかわり一体感を得ることになる


体内に侵入したアミノ酸は
その体内における義務を履行し
タンパク質の一部として機能する


道路交通法を習得し
その義務を履行しながら
安全に車を運転する


それぞれの内部の義務に従うことができなければ
それ相応に蚊帳の外に置かれる仕組みも
内部に用意されていたりする


言葉を覚え
言葉の世界に侵入し
言葉を駆使しながら生きている


自分の知らない言葉や話題ばかりを話す人に囲まれると
蚊帳の外だ


私は言葉の森をさまよっているのだろう


言葉の森は
私の外部にある存在だ


独我論に深く浸透すれば
私はものを喋れないに違いない


言葉を学習し
いつしか
言葉の森が作る狭き門のいくつかを
私はかいくぐってきたのだろう


まだまだたくさんの狭き門が
私の前に立ちはだかっている
しかい
私はそれをあえてくぐろうともせずに
今の日常を維持している


また必要に応じて
義務で塗り固められた狭き門を
くぐる努力をする日も来るのだろうか?


新しいコンピュータのゲームが
新しい狭き門を築いている


骨を砕いても
その門をくぐる必要はないのだろう
などと
いつのまにやら
年寄り臭く考えるようになってしまった様子である


狭き門の前で
骨を砕くのは
若々しい好奇心の塊だ

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