循環と義務:K戦略が課している義務
自分の欲望であろうが
他人の欲望であろうが
欲望に巻き込まれると
様々な苦労を背負うことになる
欲望が完結するためには
様々な義務を遂行しなければならないからだ
欲望の完結は
循環の始まりで
その欲望をさらに高みへと押し上げ
さらに大きな循環へと成長させることを試みる
清らかさの高みに身を置きたければ
さらに高き所へたどり着くと
さらに
その上の高みへ上り詰めたいと
欲望を増幅してゆくということだ
完結して無にもどるのではない
欲望は膨れ上がり
義務はますます強靭なものへと変わってゆく
「より確実に生き抜く」
この欲望にかられた生き物は
K戦略を実践していると表現される
子孫を大量に増殖させる多産型のr戦略とは逆に
少数の子孫をより確実に育てる戦略がK戦略だ
r戦略では
卵をたくさん産む義務が親に付きまとい
K戦略では
より確実に生き抜く義務が子供につきまとう
生命は生まれながらに
それぞれの義務を身にまとい
生きている
この義務に支配されることで
命を表現しているのだ
言葉に支配され
初めて
言葉を表現できるように
生きる義務に支配され
命を表現できるのだ