ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

触媒と必然:時空世界と情報世界


観念論でよく言うことだが
物自体を認識できないと言う


意識と物自体が直接接していないからだ


意識が物自体と直接的に
接することができて融和していれば
物心二元論なんて考えもできないことだろう


言葉にも
物自体となる字面や音と
観念的な意味の二元性がある


字面と意味は
意識と物自体と同じように
直接的に接し融和しているようなことがない


意識や言葉の意味は
目には見えないし
触れない


意識や意味の世界には
元々
時間も空間もないのだろう


物自体の世界と
間接的ながらお付き合いしているうちに
空間や時間の観念が生まれ
仮想の空間や時間ができてきたに違いない


だからなのだろう
意識の中の時間は
長くなったり短くなったしする


楽しい時間はあっという間に過ぎ去り
辛い時間は永遠と続くように感じたりする


空間も時間も座標軸の中の数字として表現され
ユークリッド空間と
非ユークリッド空間が併存したりする


何よりも
過去と未来が共存できている


過去と未来が画然と分離されている
時間と空間の世界とは確固たる違いがある


物自体の世界が
在る様に在るのならば
意識や意味の世界は
在るべきように在る世界だ


物自体の世界に
似せるべきである場合には
現実的な世界が出来上がるが
そうあるべきとしなければ
現実との相関性が
その範囲で消失して
自由が広がる


物自体の世界は時空世界で
意識や意味世界は情報世界だ


この両世界を結び付ける触媒により
秩序が両世界観を往来している


鳥やコウモリの空間認識能力も
このような触媒だ


細胞の中の
核酸の塩基配列とアミノ酸の関係も
リボソームにより触媒されることにより
維持されている


言語間の翻訳は
時空世界でも確認を通して行われる
複数の情報世界の交流だ


人間は
言語情報の触媒なのだ


触媒能力により
情報世界の相関性の精度が変わってくるから
翻訳は間違うことがある


間違いである場合も
嘘である場合も生じてくる


地球を中心に太陽が回ることも
電子が動き回っている物質を不動な存在にすることも
情報世界では起こり得る


このフェイクな世界が
時空世界の中で生き残ることが
自然選択であり
このフェイクな世界が消滅することが
自然淘汰だ


環境への適応能力が
自然選択で試されるように
情報世界は
時空世界への適応が求められている


情報世界が
文字や音のような時空世界が
その成立の基盤としてある限り
時空世界への適応が求められるのだ


触媒が
様々な世界を交流させている


この交流の中で
私は息をし
心臓を吐く動作せ
言葉を紡ぐことができているのだ

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