ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

触媒と必然:「こうあらねば消え去る」という触媒


言語の発音と意味の関係性が
必然なものとして扱われ
会話が成立している


この関係性が不変であることを前提として
話者の言葉が聴者の意味に変換される


触媒は不変のまま
触媒以外の存在を
別の存在へと変換する機能を有する存在だ


してみれば
発音と意味の関係は
不変である触媒だ


言語現象の根底に
このような壮大な触媒が横たわっているように
生命現象の根幹にも
核酸の塩基配列とアミノ酸の関係が
偉大なる触媒として存在している


このような存在は
物質と物質の関係性であり
実存といった方がいい類のものかもしれない


道徳や民族の言い伝えのように
「こうあるべきである」という義務が
関係性を維持するように
言語の発語と意味の関係性も
核酸塩基とアミノ酸の関係も
「こうあるべきである」という様々な因果律に縛られ
維持されている


「こうあるべきである」というより
「こうあらねば消え去る」ということかもしれない


落石を見て
その意味を「危険」と解釈する能力を持ち合わせている


みるみる増水する川の流れを見て
その意味を「危険」と解釈する


このような「危険」を解釈する能力は
不変にして
落石や増水から「危険」を導く触媒だ


落石や増水を「平和」と解釈する触媒は
自然淘汰されてゆくということだ


そうでなければ
忌避行動を誘導しないのだから生死のバランスを
死に傾ける触媒だからだ


危険を知らせる言葉を聞き間違え
危険から忌避できないこともありうるし
核酸の塩基配列を読み間違え別のアミノ酸を組み込み
機能不全のタンパク質しか合成できないようなことも考えられる


しかし
このような「こうなうべきである」から外れた現象は
「消え去る」帰結に結び付きやすくなる


「こうあるべきである」は
守らなくてもよい
「消え去る」ことがなければ良いのだ


「こうあらねば消え去る」


それは必然ではないかもしれない


「こうあらねば消え去る」


それは脅しではないのかもしれない


様々な「こうあらねば消え去る」が
ペーパークロマトグラフィーの
ろ紙の凸凹のように触媒し
様々な存在を分離し続けている


それに抗うには
一人の人間では荷が重すぎる


それが助け合の原点なのだろう

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