ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

現象と構造:原因と結果の連鎖の中で


思考の源流の一つに婚姻ダンスがある


いろいろな動物で行われる
雌雄間の交接を導く一種の儀式だ


この儀式の最中で
オスの行動が
メスの行動を引き起こし
その行動が
オスのさらなる行動を引き起こす
それが刺激となり
メスもそれに対して反応し
その反応がまた
オスを刺激して
オスを反応させる


この連鎖の末に
雌雄が結ばれる


無論
この連鎖は
雌雄どちらかの気まぐれなどで
途中で途切れてしまうこともあるが
交接に向かい
連鎖は繰り返される


個々の刺激とその反応は
現象学でいうところの現象にあたり
出会いから交接に至る道程は
構造の問題だ


さらには
この婚姻の道程は
その種の生活環という構造の一部ということになる


ただ現象が連鎖しているのではなく
繰り返される構造を維持する一部として
現象が連鎖している


構造はホロン的だ


この様な多重な構造を維持しながら
現象が連鎖していると
合目的的な現象群と評価されよう


地球の等速直線運動は一つの現象であり
太陽と地球の間の引力も一つの現象であり
地球の公転軌道が構造であるという考え方だ


公転軌道という構造を維持する等速直線運動は
合目的的なよきものであり
同じく
公転軌道という構造を維持する引力は
合目的的なよきものである


これに反し
公転軌道を維持できないような
遅すぎる等速直線運動や
早すぎる等速直線運動
強すぎたり
弱すぎたりする引力も
悪しきものだ


構造の維持という尺度により
現象が評価される


自然淘汰の考え方だ


現象は
どの様にも連鎖してゆく潜在があるが
構造を維持してゆくための連鎖は限られている


そこで試行錯誤が行われ
構造を維持できる構造が残存してゆくことになる


思考も
あれこれと思いを連鎖させながら
構造を求めて
試行錯誤を流浪する


そして
その流れついた構造を維持するために
さまざまな現象に工夫を凝らす


こうなると
結論ありきの思考が始まる


合目的的な思考の始まりだ


婚姻ダンスのように
結果ありきの過程を模索しながら
同じような現象を
よりうまくできるように
工夫しながら繰り返す


同じ構造の枠内で
右往左往する


この構造から抜け出して
新たな構造を創造するには
今構造を破壊し
新たな地平で
思考を流浪させなければならないということだ


構造の維持に行き詰まった時には
発想の転換が必要だと言われるゆえんだろう


試行錯誤がまた始まることになる

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