ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:反応の予定が委嘱されている


戦争が行われている地に
たくさんの地雷が埋められているという


爆発しなければ
地雷も怖くないのだけれど
踏むと爆発するので
あると思うだけで怖くて歩けなくなる


地雷は
踏まれると爆発するようにできている


爆発という反応の予定が
地雷の中に組み込まれているということだ


こうした反応の予定の埋め込みは
地雷だけでなく広く実践されている


時間が来れば鳴る目覚まし時計も
ひもを引っ張れば開くくす玉も
反応の予定が工夫され埋め込まれている


言葉も
その言葉を聞けば
その言葉の意味を想起するという反応の予定があり
言葉として初めて機能できている


美味しいものを見ると食べたくなるのも
きれいな人を見ると仲良くしたくなるのも
反応の予定として組み込まれたものに違いない


糖が分解されATPが形成されるのも
光のエネルギーを使い
二酸化炭素と水を有機物に変えてゆくのも
酵素群が反応の予定を実践しているからに他ならない


そのDNAから
そのたんぱく質が合成されるのも
反応の予定があってこそである


反応の予定があり
その予定に従った反応が循環することで
特定の局在が維持されている


予定が狂うと
その局在は
反応の循環軌道から離れ崩壊する


予定と実践が
追いかけっこをするように
反応の軌道の上を循環している


地雷は
爆発すればそれで仕舞だ


地雷そのものの反応はそれで循環をやめるのだが
その効果としての反応が人々の記憶に残る


地雷により縄張りを守る出来たという実績
地雷により命や足を失ったという恨み
様々な反応としての記憶が
その後の様々な出来事へと引き継がれ
また
地雷が作られる


予定を描き実践する技術が
様々な局在を複雑に絡めながら
組み合わさりより大きなシステムへと
自己組織化を繰り返す

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