ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:軌道の上で繰り返される反応の循環


部族の習慣が
同じように繰り返され
この繰り返しにより
部族が維持されている


このような構造にかかわるすべてのものごとは
部族神により守られ
この守りを受けるために
部族神を崇め奉る


このような
部族が習慣を守り
習慣が部族を守るという現象
神が部族が守り
部族が神を守るという現象は
反応の循環の中で維持されている


すなわち
部族は反応の上流であり下流でもあり
習慣も
神もまた
反応の上流であり下流である


この様に成立している部族に
その地域に棲む蚊も
わずかながらに
このような反応の渦に組み込まれている


自分らで食したり
神にささげる供物の魚は
蚊の幼虫であるボウフラを食べて育ったろうし
蚊を媒介とする疫病との戦いは
部族の存亡
神への祈祷
疫病予防の習慣などと
かかわっていることだろう


蚊に刺されるとかゆいのも
蚊を忌み嫌うようにするために
身体が奏でる疫病に対する防衛策であるかもしれない


蚊に対し
間接的に
直接的に
部族は反応しているということだ


蚊も
部族に対して血を吸おうと反応する


部族と蚊の間にも
神や習慣と同様に
反応の循環が形成されている


太陽の周りを地球が公転するように
反応は循環軌道に乗っている間
繰り返される


軌道からずれると
地球の公転も
反応の循環も潰えてしまう


血の巡り
知の巡りも
軌道からずれると潰えてしまう


反応の循環軌道に乗ることは
正しいことであり
ここから外れることは
正しくないことである


魚が育つという循環の中で
蚊は正しい存在だ


疫病の予防という循環の中では
蚊は正しくない存在だ


こうした両義性は
異なる反応の循環が
併存していることに起源をもつ


様々な局在としての反応の循環が
複雑に絡み合い
両義性を維持しながら
統合されている


だから
反応の循環の本流をどこに置くかで
正しさに濃淡が顕れる


反応の循環の支流としてのマイノリティーが
割を食うのは
マイノリティーの正しさが薄く希釈されるからなのだろう


循環の中に在る部族神は
部族の循環を維持するために
正しさの濃淡を導いてくださるだろう


しかし
全ての循環の中に在る神は
もしかしたら
何の濃淡も示してくれぬのかもしれません


透明な神に
濃淡をつけるのは
反応の循環が描く軌跡の系譜なのである

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