ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:共感という不確かな確信


獣にも
苦痛の表情や
威嚇の表情があり
苦痛を避けようとする努力がある


こうした獣の表層の内側に
感情の動きがあろうことは
自身の経験から
容易に推察できる


苦痛や威嚇ばかりではない
安らかな表情や
優しい表情が
獣の親子の間で観察できるし
だらしなくしている仕草にも
自身がだらしなく過ごしている時の感情を
その獣に見出すことがある


共感するということは
このように
外形に現れている内面を
推し量り合うことで実践されている


そして
その感情に伴う行動の傾向性を
予測し合っている


怒っている時には
ちょっと気に障れば
すごく激しい行動として反応が帰ってくるだろう
あるいは
穏やかな時には
あまり激しい行動は起こさないだろうと推察する


こうした
感情の共感も
行動の推測も
憶測に過ぎないものを
確信めいた心持で感知するところに
社会性動物の調和が成立するのだろう


こうした調和を乱すと
裏切り者となる


感情の共感や
行動の推測に失敗すると
裏切り者になりやすいということだ


人の気持ちを知るということは
現実出来ない


しかし
それが求められる場面が
社会の中に散見される


地震の予兆や
嵐の前兆を見逃さないように
人の顔色をうかがいつづけることが
人間の生きる術になっているようだ


智慧は
ころころと変わる感情を見定めなければ
うまく機能しないところがあるから
智慧を働かせ続けると
疲労が蓄積することになる


気の置けない人や
気を使う人に会い別れると
どっと疲れが出る


気心の知れた人と
馬鹿になれる時がありがたい局在だ


気心が知れているという
不確かな確信が時間を和ませてくれている

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