ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:反応の集積としての情熱の嵐


動物は死ぬと
叩いても蹴っても
痛がらなくなる


猫も
犬も
鳥も
死ぬと苦しまなくなるようだ


何の反応もなくなる


逆に言えば
生きるということは
反応するということだ


反応が反応を呼びながら
体の各部位が
それぞれの役割を果たしながら
反応の場を維持している


応援されることが少なくなったスポーツが衰退するように
評判が落ちた商品が減産されるように
どこかの反応に滞りがあると
反応が反応を呼ぶ嵐が収まり
生命力が鎮まる


箸が転がってもおかしい


こんな過敏な反応は
言ってみれば
生命力の証なのだろう


目に映るものすべてに興味がわき
それぞれに反応する命の輝きは
年とともに失われ
何を見ても興味をひかれなくなるの
老いた証左なのだろう


新しい家電品の性能に興味を持ち
それを買いたいと貯金をし
購入できた暁には
取扱説明書を喜んで読み込んだのは
遠い昔の話で
今では
新しい機械が億劫で仕方がない


なんとも情けない


大きな刺激を求めることも大切なのだろうが
小さな刺激にも大きく反応をする感受性を
もう一度
高めてゆきたい


この感受性に局在が宿り
反応が反応を呼び始め
やがて情熱の嵐が舞い戻れば幸いだ

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