ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

まがいものたちの栄枯衰退


芸術は美を追求する
科学は真理を追究する
法律は正義を追求する
倫理は善を追求する


理系であった私は
生き物は正当な存在で
習わしや義務は人為的なまがいものである
そう思っていた


どうして勉強をしないといけないのか?
どうして嫌いなものを食べないといけないのか?
どうして学校へ行かなければいけないのか?
こんな
正義や善にかかわることは
時に反抗したくなる存在である


時と場合によっては
正義が悪になったり
善も悪になりうる不安定な存在だ


こんな不安定なものは
生き物その物に比べ
本物と呼ぶにはふさわしくない
そう思っていた


美しいものは
美しいのではあるが
醜いものも美しくなったり
美しいものが醜く映ったりもする


こうしたものに比べ
生き物は
確実にそこにいる確かな存在だ


しかしどうだろう・・・
どうしてその生き物は生きているのか?
このことは
絶滅した恐竜など
長い進化の歴史を振り返れば
確実なことでは無いと考えざるを得ない


生き物は確実な存在ではない


そのことを知覚することで
生き物もまがいものの仲間に入りする


私自身もまがいものなのだ


まがいものが
さも真理であるかのように
毅然と存在しようとする
この努力により
生き物も
さも当たり前のように
野山を生き抜いているのだろう


ーーーーー
メモ


生きているという事は
動きの中にある


善も
正義も
美も
動きの中にある


動きを止めても存在するようにと
記録に残すのだけれど
この記録を読み解かなければ
善も正義も美も生命も復刻しない


読み解くという動きが必要ということだ
さらには
記録の劣化という動きもついて回る


記録の劣化に抗するために
記録を複製するという動きも必要になる


複製をすると
誤りが生じる
これを修復する動きも必要だ


誤ったものがどんどん複製されると
元のものとは異なる存在がはびこることになる


これを承服できなければ
新しい異種の存在を排除する動きも現れる


政治は秩序を追求する


動きながら
更なる動きが誘導される
その循環の中で
まがいものが栄枯衰退を繰り返す


生き物も
倫理も
変遷を繰り返し
それぞれの時間と空間で
本物であることを演じてゆくのだ

×

非ログインユーザーとして返信する