ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

同一性:複製がもたらす多様な世界


精密部品は
厳密に管理された環境で製造される


温度が違うと
それ以外は全く同じ製造過程で製造された部品も
異なった部分が現れてしまうことがある


コンピューターチップの製造では
ほんの小さな塵が混入するだけで不良品になってしまう
ということを聞いたことがある


複製作業は
その作業環境により
複製物は
もとのものとは異なるものとなってゆく


同じ複製作業をしても
その作業ごとに異なる複製物ができてくるということだ


まあ
だいたいは同じなので
うまく複製できたということにはなるのだが
微妙に異なるものとなるということだ


生命は
みな共通の遺伝子複製システムを使っていることから
生命の誕生は一回と考えられている


植物も動物も細菌も
みな
同じオリジナルから複製されて来た複製物ということだ


同一性を維持するはずの複製が
少しずつ異なる生命を複製してきた歴史が
進化の歴史ということになる


複製の不完全性が
生命の多様性を生んできたと云うことだ


完璧な複製が可能であれば
永遠不変の生命種が誕生するのでしょうけれど
今の生命システムでは
それは叶わぬ夢だったということなのでしょう


地上には
多様性に満ちた生命が繁栄し
それぞれがそれぞれの複製を懸命に続けている

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