ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:精神の傾向性と肉体の従順


精神は
今だけを生きていないから
高尚であり
下劣極まりない


肉体は今にとどまり続け
精神は過去や未来に遠ざかる


肉体はここにとどまり続け
精神はこの場所から遠ざかる


その精神も
自由に遠ざかるのではない


地獄を嫌い
天国を好む


そんな精神に引き回され
肉体は右往左往を繰り返す


地獄を嫌い
天国を好む


精神は肉体を熟知しているのだろう


肉体を加護し
肉体に喜びを与えようとし


肉体は
精神に奉仕しようと
自らを酷使する


この相互利他の傾向性が
精神と肉体を
循環し局在させている


肉体を酷使するばかりの精神に
肉体は従順であり続けることはできまい


精神の従順ならざるに
肉体を加護しようとする精神は育ちはしない


精神と肉体が
互いに高め合う傾向性の中で
好循環のスパイラルを形成し
局在の循環を維持している


環境に適した植物が生え
その植物がその環境を乱すことになれば
その植物もまた衰退する


精神は
肉体が衰退する未来を描きたくない


そんな優しい精神を
肉体が支持している


だから
人間の絶滅を眺める神様は
実存できずにいるのだろう


神様には
人間を愛する傾向性がある


決して全能なのではないのだろう


人間の絶滅をも受け入れる全能性など
人間の神様には持てぬのだろう

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