ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:宿恨の構造


「ハックルベリー フィンの冒険」で
「宿恨」という言葉を教えてもらった


恨みが恨みを呼び
恨みが渦巻いている状態の様だ


恨みの局在だ


ある一族の者が
別の一族の者を殺すと
殺された一族の者は
殺した一族の者に恨みを抱き
機会に
殺した一族の者の誰かを殺す
そうすると
最初に殺した者の一族が
後から殺した者の一族を恨み
機会に
後から殺した者の一族の誰かを殺す


こうして殺し合いが続き
最後の一人が亡くなると
渦巻いていた恨みもきれいになくなる


しかし
きれいになくなるまでには
随分と長い時間がかかるという


世界にはたくさんの紛争があり
たくさんの宿恨が持続している


恨みが恨みを呼び
その恨みが
その一族をその一族らしくしているところがある


恨みがなくなると
その一族は
その一族でいられなくなるようにも思えてくる


ライオンから襲われることのない世界で育つインパラは
インパラらしい俊敏な跳躍を見せてくれるだろうか?


恨みは恨みを来し
怒りは怒りを来し
差別は差別を来す


恨みにも怒りにも差別にも
理由があり目的がある


その理由や目的の中に埋没しながら
局在を
恨みや怒りや差別を拡散しながら
その本質を維持している

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