ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:無いものを見るということ


無いものを見るということ


昨日まで咲いていた花が枯れていた


昨日までついていた灯が消えていた


過去の栄光や後悔は
過ぎ去って事実として存在していないが
追憶の対象となる


あったはずのつながりがなくなり
ギアの回転が次のギアに連ならくなる様に
人間関係が破綻し
スムーズに流れていた暮らしに支障が顕れたりもする


無いものを見るということ


無いものを見ることにより
連なりを修復し
循環が維持されている


ある物しか見えなければ
修復などできはしない


元通りが見えないのだ


あることにより
循環が保たれると
賞賛され権威が生まれる
そして
その権威を守るべく
修復が行われるのだ


無くてはならないものを見るということ


在ろうがなかろうが
無くてはならないものを見るということで
秩序が保たれている


言葉がそのなくてはならないものを代弁してくれている


言葉が権威を持つということだ


権威のある言葉が順守され
権威の欠ける言葉が無視される
そして
権威を傷つける言葉が排除される


無いものを見るということ


祈るということ


反応の循環の中で権威が増大するということ


人間は
人間の循環の中で
人間の権威を増大させてきた


言葉と共に
人間の尊厳を増大させてきた


私も
私の尊厳を増大させてきた


張り子のトラでも構わない


無いものを見るということ

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