ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:不完全ゆえの必要悪としての数


見えない色がある


聞こえない音がある


知られていない真実がある


これらはみな
あるものすべてに反応しないというだけことだ


反応の範囲内で
ものごとを知覚しているにすぎない
それでも
生きてゆける


人間ほどの知能がなくても
猫や犬は立派に生きている


コウモリのように
超音波を聞くことが出来なくても
人間は生きてゆける


万能ではないし
絶対的な生存保証もない


だから
世代から世代を引き継ぐために
同じようなものをたくさん必要になる


万能ではなく
生存保証がないという欠損を
数で埋め合わせているのだ


絶対にうまくやる必要はない


それでも
絶対を希求したくなるようにできている


数ばかりではなく
質でも
先に述べた非万能性を埋め合わせようとしているようだ


この万能性への理想と
非万能性の現実のずれが
祈りを生み
努力を育み続けている


祈りや努力がなくなれば
その局在は
数の闇の中へと沈み込むことになる


きょうも
数の闇から抜け出せぬ虫けらどもが
徒党を組み
あるがままの姿で野山をかけめぐる

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