ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:局在化による実存形成


とある人の
良いところを集めて羅列すると
人格賛美ができあがる


逆に
同じ人の
悪いところを集めて羅列すると
人格非難ができあがる


賛美される人格表現も
非難される人格表現も
とある人としての局在ではなく
とある人としての局在に対してなされた
外部の反応の産物であり
賛美される人格表現も
非難される人格表現も
その人にまつわり外部に局在化した実存だ


賛美される人格表現も
非難される人格表現も
それぞれに個性的に局在化している
そして
その個性的な実存が流布し受領されれば
その実存は存続し
その個性的な実存が受領されなければ
その実存は消滅してゆく


賛美される人格が残るのか
非難される人格が残るのかで
とあるひとの人生は
大きく左右されるので
実存は
リバイアサンのように恐ろしい
巨大な怪物だ


このように
言葉は
全体の中の一部を
局在化することが出来る


本を読むということは
この局在化した存在の中を散歩することである


散歩しているうちに
その散歩道こそ本当の世界であるような錯覚に陥り
この世を憂うこともある


生命は
それぞれに
一冊の本なのかもしれない


面白い本もあれば
悲しい本もあり
楽しい本もある


そういった具合に
様々な局在のなかで
それぞれの個性を輝かせている


全体ではなく
局在としての個性が輝く

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