ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:意志と実践の遊離


カメラは
写真を写す


その目的を着実に履行する機能を
その物質の塊の中に宿している


物質の塊に
目的を履行する機能を宿すことができるのは
試され
改良を重ねながら洗練されて来た設計図と材料
それに
材料を設計図通りに実現するための製造プロトコールがあるからだ


物質が目的を宿すということには
様々な技術が用いられている


目的を持つと言ことは
原料としての物質も大切ながら
それを組み立て
目的を達しようとする意志が何より大事である


しかし
カメラそのものには意志はない


意志はカメラの外にあり
カメラが故障して
目的を達することが出来ない状態になっても
カメラだけでは
再び目的を達せられるようになろうとする意思はない


カメラを直して
再び目的を達せられるようになるには
そのカメラの所有者等の外部の意志を必要とする


カメラは
目的の意志の客体でありながら
目的を実践する主体である


意思と実践は遊離している


結ぶのは目的だ


目的の実践を
自らに課すこともあれば
自らの外に課すこともある
そして
他者から課されることもある


このような目的の連なりの中で
試行錯誤が繰り返され
持続が模索されている


持続がかなわなければ淘汰されるということだ


持続という目的は
その意志として持たずとも
その実践が繰り返される


地球が太陽の周りをまわる様に
ただ同じことを繰り返すことで公転は存続し
その持続が終われば公転は淘汰されることになる


生きる意志がなくとも生きている


それが自然なことなのだろう

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