ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

抗脱中心化


脱中心化という言葉がある


自分を中心に据えて思考する癖を
人間は持っている
だから
地球の周りを太陽が回っているように感じてしまう


脱中心化は
自分中心に考えないようにする思考方法だ


二重システム理論でいうと
この脱中心化は
分析的システムに属するのだろう


二重システム理論というのは
人間の思考には
自律的システムと
分析的システムがあり
直感的な判断が前者であり
推論等を重ね論理的に結論を導く思考が後者である


よく考えればわかるはずなのに
直感的にわかってしまい失敗し後悔することがある
こんな時は
自律的システムが優位に立っている時だという


こんな失敗を避けるには
自律的システム優位から
分析的システム優位にギアチェンジすればいい


コロンブスの卵は
自律的システムから
分析的システムへの切り替えの象徴だ


自律的システムと
分析的システムが
同じ答えをはじくようになると
「四十にして惑わず」ということなのだろうが
なかなかそうはならない


分析的に理性的に生きてゆくには
自己中心的な自律的システムが
早く衰えればよいのだけれど
なかなか衰えはしない


理性的に考えれば
自分がいなくても
何とでもなる世の中だけれだ
まるっきり自分がいなくてもいいと思ったら
自己肯定も何もなくなってしまうからだ


やはり
直感的な自律的システムは大切だ
仮に誤っていたとしても
とても大切なシステムだ


懸命に生きてゆく糧である


冷静に考えれば
人間も遺伝子を運ぶ船に過ぎず
理性も手足も
内臓を養うツールではあるものの
それはさておき
「理性は素晴らしい」と
直感的に考えながら生きてゆく


熟慮を支える理性の守護者も
直感的な自律システムなのだ


客観的事実を模索する脱中心化に抗しながら
自意識が命を運んでゆくのだ
だから
熟慮ばかりしていると
人生の恵みを見逃すことになるのだろう


失敗の中に
充実の花が咲き
実りがあるのだ

×

非ログインユーザーとして返信する